エステティックジャーナル WEB版創刊に寄せて
エステティックジャーナルのWEB版創刊に関し祝賀とともに、長年にわたりケアセラピストをご掲載いただきましたことに、心より感謝申し上げます。
日本ケアセラピスト協会/副理事
(一社)日本シニア検定協会/業務執行理事
(株) Gloria21 / 代表取締役
江端(佐治) ひとみ
ケアセラピスト協会は、超高齢社会の到来を受け、高齢者や障害をお持ちの方々に安心かつ安全なスキンケアを提供することを目的に、日々研鑽を積んでまいりました。
日本が持続可能な発展を遂げるためには、すべての人が幸福を感じながら生活できる環境を整えることが不可欠です。私たちはノーマライゼーションの理念のもと、活動の範囲をさらに広げるべく努めております。
現在、介護初任者研修レベルの知識を有し、エステティシャンと同等のスキンケア技術を習得したケアセラピストは全国で6,000名を超えております。高齢者施設の数はコンビニエンスストアを上回り、多くの方々が施設およびご自宅にて生活されております。国も「自助・互助」の推進を掲げており、今後、ケアセラピストの活動はますます拡充することが見込まれます。
日本における高齢者の割合は総人口の約29%を占め、そのうち93万人が継続して就労しております。将来的な生活に対する不安を抱かない方が70%を超える一方で、就労者の増加は望ましい傾向にあります。このような社会状況を鑑み、心身の健康維持の一環として、スキンケアを積極的に取り入れていただければ幸甚に存じます。
ケアを提供する際の留意点
視認性の確保
後期高齢者の方々に名刺をお渡しする際は、大きな文字で印刷し、読みやすさに配慮することが望まれます。
安全な環境づくり
転倒リスクを軽減するため、動線上に障害物を配置しないよう十分に注意を払う必要があります。
施術環境の整備
施術前は室内の照明を適切に管理し、明るい環境を維持することが重要です。
また、後期高齢者にとって腹臥位(うつ伏せ)やフラットな姿勢は身体的負担が大きいため、無理のない姿勢で快適に施術を受けていただけるよう配慮が必要です。
健康状態の把握
高血圧・糖尿病・高脂血症・動脈硬化などの生活習慣病について事前に確認し、施術時の注意事項を理解しておくことが求められます。
障害をお持ちの方へのケアにおいては、さらにきめ細やかな配慮が必要です。また、ケアセラピストの支援対象となる年齢層は、思春期、働き世代、前期高齢者、後期高齢者まで多岐にわたり、それぞれ異なるスキンケアのニーズがあります。
今後、介護施設や障害者施設におけるケアの需要はますます拡大するものと予測されます。質の高いケアを提供し、より多くの方々の生活に貢献することが、私たちの使命であると自負しております。
シニア検定/ケアセラピスト/ビューティケアセラピストはeラーニングで受講できます。
詳しくはホームページをご覧ください。
㈱ グローリア21
日本ケアセラピスト協会/一般社団法人 日本シニア検定協会本部校
〒454-0927 名古屋市中川区打中2-105
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