「美容電気脱毛」が正式な地位を確立!!~エステティック業界のこれまでの取り組み~
美容電気脱毛(プローブ式)は、永久脱毛が可能な脱毛法として、エステティック業界が古くから行ってきた、原点ともいえる脱毛法である。
その美容電気脱毛には、エステティック業界が長年にわたり、その技術と安全性の確立に取り組んできた歴史がある。
1984年、美容電気脱毛の大津事案が発生し、厚生省医事課より「医事第69号」が通知され、美容電気脱毛について医師法違反という見解が示された。しかし、その大津事案は不起訴が確定。その後、1985年の釧路事案、1987年の日本消費者連盟告発事案、1994年の大阪事案で、医師法違反容疑による摘発があったが、すべて不起訴となっている。ところが、厚生省医事課による「医事第69号」で示された通知内容がそのまま残り、美容電気脱毛と医師法の関係がグレーなままとなっていた。
しかし、1997年、第141回国会・衆議院厚生委員会において、民主党の中桐伸五衆議院議員が、エステティックや美容電気脱毛の問題を取り上げ、厚生省の見解を求めたことに対し、当時の小泉純一郎厚生大臣と、小野昭雄厚生省生活衛生局長は次のような答弁を行った。
●1984年(昭和59年)に厚生省医事課が出した医行為という見解は、医学等の進歩により変わり得る。現在の電気脱毛器は、1984年当時の電気脱毛器より格段に進歩している。そういう性能の向上があるので、可罰的違法性がないと認められるケースがある。
●1984年(昭和59年)以降、電気脱毛の医師法違反容疑で摘発した事例は、いずれも起訴されていない。そういった状況を踏まえると、現在では一律に取り締まりの対象とすることは難しい。
●エステティックの美容電気脱毛は、業界の自主的な取り組みによって、技術水準の向上と、営業の適切性、妥当性が図られることが望ましい。
●エステティック業界が、その技術的レベルを向上させるという自主的な取り組みを、さらに積極的に進めることには、意義があると考えている。
これらの答弁は、国会において、厚生省が正式にエステティックの美容電気脱毛に関して、一定の条件のもとでは違法性が認められないとの見解を示したものである。これを機に、エステティック業界が結集し、社会に認められる美容電気脱毛を確立すべく、改めて統一的な基準づくりや技術水準の向上に向けて、向けて、行動を開始することとなった。
そこで、エステティック業界は、日本エステティック連合(エステティックに関連した8つの団体が、技術の向上や健全な業界発展を目的に1996年に設立)において、「日本エステティック連合美容電気脱毛技能検定委員会」を発足させた。1999年には、「連合美容電気脱毛技能検定試験」をスタートさせ、以後、筆記試験、実技試験を毎年実施した。
2007年、日本エステティック連合による、これまでの美容電気脱毛に関する取り組みと、その実績が厚生労働省に報告され、エステティック業界における美容電気脱毛の地位が確立された。
同年、日本エステティック連合は発展的解散となり、連合名を外して「美容電気脱毛技能検定試験」の名称となり、試験が継続された。
ところが、その当時、エステティック業界における脱毛施術サービスは、すでに「美容ライト脱毛」が全盛となり、エステティック業界で美容電気脱毛を提供するサロンが激減していったのである。
美容ライト脱毛が主流となっても、根強く続けられてきた「美容電気脱毛」
エステティック業界の脱毛サービスの主流が美容ライト脱毛となり、大手脱毛専門サロンが多数出現して店舗を拡大し、業界全体を席巻した。新たな美容ライト脱毛機器も次々に販売され、業界全体に普及していった。
そのような中でも、永久脱毛を可能とする美容電気脱毛は、エステティック業界において根強く継続されてきた。特に、世界に通じる美容電気脱毛士の国際認定資格である「CPE」資格保持者は、その資格を維持更新するために、規定の継続教育受講とポイント獲得が必須とされているため、高いレベルの理論や技術水準が守られてきたといえる。
昨今、大手美容ライト脱毛専門サロンの相次ぐ倒産により、多数の消費者トラブルが発生し、脱毛サービスへの信頼が低下する中、美容電気脱毛に再び注目が集まるのも納得できるところである。
日本エステティック連合から受け継がれた「美容電気脱毛技能検定試験」は、美容ライト脱毛が登場したことにより、2008年、「美容脱毛エステティシャン認定試験」に切り替わった。その中で、美容電気脱毛自主基準が策定された。
日本エステティック連合が設立した美容電気脱毛技能検定委員会は、2017年、その名称を「日本美容電気脱毛協会」に変更し、自主基準の改訂を行った。2020年、美容電気脱毛エステティシャン養成制度が開始され、日本美容電気脱毛協会は、法人格を取得し「一般社団法人日本美容電気脱毛協会」となった。
現在、一般社団法人日本美容電気脱毛協会は、「美容電気脱毛試験の実施及び認定」、「認定美容電気脱毛エステティシャン・技術者養成制度の運営」、「美容電気脱毛に関する広報活動」等の活動を実施している。
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